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社会人生活の第一歩 一日の仕事の順番を考える

 4月になりました。もう通勤電車に乗ると新入社員と思われるフレッシュなメンバーを見かけるようになりました。最初は集合研修を受けているのですぐそばにいなかったとしても、そう遠からず現場の第一線に迎え入れることになります。

 新入社員にとって、現場に配属されまず感じる最初の関門は自分が今日何をしたらいいのか理解することです。自分自身が当日の業務内容を理解するのは当然として、周囲の先輩社員の方々と認識を合わせる必要もあり、どうやったら上手く出来るのだろうと思えてくるものです。実は新入社員でなくても、異動して担当業務が変わると似たような思いをするので、社会人としては人生何回も似た経験をすることになります。

 そんなドキドキ感を目の当たりにする時、私が思い出すのは一日の始まりで行うタスク(業務内容)整理の方法論です。ここではそれについて書いてみます。

 

重要度に緊急度

 一日の勤務開始、今日の業務を書き並べ、どういう順番で進めて行くといいのか直属上司と話しながら決めるためにどうしたらいいかについて調べると、まず見つかるのがスティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」に出てくる時間管理のマトリックスです。図示するとこうなります。

7custom

 インターネット上での書き込みを見ると、このマトリックスで日々のタスクを整理している方がたくさんおられるようです。既に使いこなしている方々はいいのですが、私が考えるに新入社員がこの考え方で書こうとすると難しいのではないかと思います。重要度は一つ一つの業務の重みを考えるために有意義なのですが、緊急度というものの捉え方が難しい。得てして声の大きい人に言われたことが緊急度大となりがちなのは良くないですし、さらに言うとそれと重要度の大小との区別がつけづらくなりがちです。

特に、社会人なりたての時に「緊急!」「緊急!」と言われたことに意識が振り向けられやすくなると、何のために仕事をしているのか段々分からなくなり、ふと心虚しくなってしまうことになってしまわないかということが心配になってきます。それは大変良くない。

 そこで私自身、少し違うマトリックスを長く使ってきたので紹介します。9時始業、18時が定時の終業である場合の記入例を基に説明します。

task matrix

 重要度は上記と同じようにありますが、左右の分岐の仕方が違います。想定所要時間で分けています。

 左側に来るタスクは電話、電子メールでの連絡などいわゆるホウレンソウ(報告、連絡、相談)です。5分や10分で片付くことが多いものです。これを最初にテキパキこなしておくと、「周囲に協力してもらうはずなのに自分が抱え込んでしまう」ということがなくなり、真に自分自身が担当する業務だけを手元に残せます。逆に言うと、スランプの時は右側にある業務で頭の中が一杯になってしまい、ホウレンソウで他の人と協調し合って取り組むことがなおざりになる結果、進捗・結果がはかばかしくなくなるのです。

 話を戻します。左側に特にここにあがるタスクはさらに順番があります。
①社外関係者とのホウレンソウ
②社内他部署関係者とのホウレンソウ
③社内所属部署関係者とのホウレンソウ

とするのが鉄則です。より距離がある相手とのやり取りで進める業務は互いに理解し進めて行くのに労力を要することが多いのです。話を詰めていくに当たっては相手との距離感が特に重要であると言っていいでしょう。

 一方で右側に来るタスクは分量のある資料作成、営業など社外活動、長時間の打ち合わせなどです。これらは短時間でさばくタスクが完了した上で取り組むことで、より集中して臨めます。とにかく集中!集中!

 その上で取り組む順番を決めるに当たっては、社内における自分の役割、周囲との関係から重要度を考える必要がありますし、取り組むに当たってどのように準備したらいいか、どのように作業したらいいかに関し、心底納得できるまで周囲に聴くことが理想的です。立場変わって教える側にいる者としては、どこまで後輩社員は理解しているのかを想定しながら、教えるべきポイントを的確に伝えることが鍵になります。(そうでないと後になって出戻りという悲劇を味わうはず)

 こうしたことことを踏まえた上で、4マスの中にあるタスクをアルファベットのZの字のような順番(①→②→③→④)でこなすことが最も理想的だと思います。

 さらにこの話は続きます。
タスクを洗い出したら一日のタイムテーブルに実際に並べてみるのです。
上記の場合だとこうなります。

task timetable

これを書き終えた上で一日の業務開始を始めましょう。

 

一日を終えてPDCAサイクルを閉じる

 一日の仕事が終わる前にこの書き込みをもう一度見てみましょう。書いてある通りできたでしょうか。 スムーズに進んだのであればOK、ただ世の中なかなかそうはならないことが多いものです。そういう時こそ、まあいいや、でなく原因を考えてみることが大切です。

 上手くいかなかったのは運のせいかもしれない、横から雑用を言い渡されたからかもしれません。しかし他人のせいにばかりしても仕方ありません。愚痴を吐き出せても次回同じようなことが起きても何も良くならないですから。それよりも、どうしてそんなにずれたのかをじっくり考え、自分なりによりよく出来るために出来ることを一つ一つ考えていくことで、明日以降の仕事をよりこなしやすく出来るようにしたいものです。それは、左側に書くホウレンソウであれば
・計画を立てる際に一定の余裕を設けておく
・相談相手がは誰でいつならスムーズに話せるか
・どのテーマは誰と話すと特にいいか
ということを意識しておく。
右側に書く資料の作成であれば
・制作パターンを覚えて短時間に理解し合えるようにしておく(例の●●パターンで資料を組み立てよう、と言えるようにする)
・参考資料のありかを覚える、
・制作途中で確認してもらうようにする、
などいろいろ考えられます。

 こういうことを毎日繰り返し考えて手だてを打つことで、社会人になったらよく聞く「PDCAサイクル」というものが自然なものとして受け入れられるのではないかな、と私は考えています。実際、上述の内容は立派なPlan → Do → Check → Actionになっています。

是非、自分の一日をより良く出来るようにした上で仕事に当たりましょう。
頑張れ!新入社員の皆さん。

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プロフィール

小室

小室 勝裕
1972年生まれ。京都市在住。
10年来、購買業務のうち間接材の取引見直しによるコスト削減を様々な立場で経験。コンサルテイング会社勤務時代には事業を西日本に拡大するに当たっての現場の最前線を背負う。事業企画、経営企画、そして内閣府に出向して国の制度改革にも貢献した後、製薬会社に転職、現在に至る。
週末は二児の父として子供と外出する日々。

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